せたな町ハンパないって!
ガチで危険な神社として有名な、せたな町の太田山神社へ行ってきました。
噂以上に過酷で勇気も必要。日常では得られない達成感があって、もしかしたら北海道随一のレジャースポットはここじゃないか?とマジで思っています。
私の太田山神社の体験記をご覧になって、興味をもったあなたもぜひ修行にトライしてみてください。
道南には怖くて面白いところが色々ありますね…イーヒッヒッヒ👻
太田山神社についての予備知識
まず、カンタンに太田山神社について解説します。
せたな町大成区にある神社で、歴史は古く室町時代の1441〜1443年に創立…なのだそうです。
その後、武田信広という松前藩の藩祖が航海の安全と霊神の加護として信仰。
さらには独特な作風で有名な円空がこの地にきて修行をし、仏像を彫ったという伝説もある。
大正時代の1922年に山火事で本殿や仏像が消失してしまったが、人々の熱意と努力によって再建される。
太田山神社は、道南五大霊場の一つでもあるのだ。
日本一過酷で危険な神社ということで知られ、テレビやネットなどのメディアでも取り上げられるようになった。
猿田彦大神を祀っており、猿田彦大神とは道祖神つまり交通安全の神と言われる。
それ以外にも、どういうわけか恋愛運を上げる縁結びの神社としても知られるようになり、女性やカップルが参拝する姿も見かけられる。
太田山神社がある太田山は標高458mほどもあり、神社の本殿は標高330mほど(函館山の頂上くらい)の地点にあります。
急な斜面を登り降りするので、けっこうな体力と気力が必要。
さらにはヒグマ、マムシ、ブヨ、蚊、ハチなどのリスクもあり、本殿の直前は崖になっていて、生命の危機感を感じるほどの場所なので、最後まで行くには覚悟も必要です。
このように太田山神社へ行くのは、普通の神社への参拝とは全く違う。
参拝でも登山でもない。
修行なのだ。
ちなみにメディア掲載情報として、以下にて紹介された。
・マツコ・有吉の怒り新党「素人にオススメ出来ない神社」
・やりすぎ都市伝説!2016にて、あばれる君が参拝
・乃木坂工事中という番組で乃木坂46のメンバー四人(秋元真夏、生田絵梨花、西野七瀬、深川麻衣)がCDのヒット祈願で参拝
登山に必要なもの
まず最初に強く伝えたいことは、もしあなたが太田山神社に登るならば、これらのものが必要になるので用意しておくべき、ということです。
絶対に必要なのは軍手。
道中あらゆるところでロープを伝って登り降りするので素手では厳しいです。
そして、たくさん虫がいて避けられないので虫除けスプレーもしておくべきです。
スプレーをしていてもたくさん刺されました。
とてもしつこい虫だったので、頭の中まで刺されましたので帽子も被っておくと尚よし。
また、このエリアは熊が出ることで有名。
もしもの事態に備え、熊撃退スプレーを持っていくと安心でしょう。
北海道にいる熊はヒグマなので、ヒグマ対応可能の強力な熊スプレーを持っていきましょう。
私も携帯していきましたが、これがあるのとないのでは安心感がぜんぜん違います。
また急な斜面を登り降りするので、登山用の靴で行きましょう。
もちろん体力を奪われるので水も必須です。
そして、一人で行かず必ず複数で行くようにしましょう。
駐車場について
神社の目の前の道路沿いに車を停められるスペースがあります。
行けば駐車スペースがどこなのかはわかるので、心配しないように。
最初の難関「階段」
まず到着すると、鳥居ととてつもなく長く急勾配の階段があります。
勾配が45度で140段もあるのだとか。
足を踏み外したら、一発で下に転がって大怪我しそうなのでロープを伝って登っていきます。
後ろを振り返ったら、あまりにも急勾配な様子に頭がクラクラしました。
登り切ったら、早くも息遣いが荒くなるというありさま💦
この時点で最後まで行けるか…
かなり不安。
足場が悪く急勾配の登山道
とにかく悪路。木の根が剥き出しになっているし、虫にまとわりつかれるし、坂は急勾配だし、倒木を乗り越えたり、石ころがそこらじゅうに転がっていて歩きづらい。
そんな中、ロープがあるから、わりとスイスイと登っていけます。
ロープとロープを張ってくれた人に感謝しつつ、心の中で熊に恐怖を感じながら、ドラクエみたいに冒険する感覚で登っていけます。コンピューターゲームと違って激しく体力を消耗しますが。
どこまで登っても悪路ですが、ひたむきに登っていきました。
ところどころで美しい高山植物やサルノコシカケという珍しいキノコも確認できました。
途中何度も給水。
女人堂でひとやすみ
けっこう登った地点で鳥居が出現。
その先にはお堂があります。
そもそも大昔は太田山神社は女人禁制だったのです。
それが大正時代に女性でも拝めるようにというはからいで、女人堂が作られたそうです。
この参拝の直前、ある女性に「彼氏が欲しいので代わりに拝んでください」と依頼されてました。
その人に素敵な彼氏ができて幸せになりますようにときっちり祈願!
ガチで怖い崖沿いの古びた鉄の橋
女人堂を過ぎてしばらく登ると、本殿のある北尋訪の崖まで到達。
これが文字通り断崖絶壁。
それを老朽化した鉄の橋を登って乗り越えていきます。
いったい誰がどうやってこんな足場を作ったのでしょうかね?
ここまで来たら、これを作ってくれた方々の信仰心を信じ切るしかありません。
時には針金みたいなのが指にささったりしましたが、恐怖と闘いながら渡り切りました。
登るのも降りるのも怖い最後の崖
鉄の橋を渡り切ると、本殿の真下に辿り着きます。
岩がくり抜かれた部分の本殿まで、高さ7mほどの崖。
崖の上から大きめの鉄の輪っかが鎖のように連なったものが数本ぶら下がっています。
人生でこんなシチュエーション必要でしょうか?
必要ないと思うけど、最後の難関です。
超怖いけどワクワクするな!と思い最後の気合いを振り絞って登っていきます。
輪っかに握り、足をしっかりかけながら、徐々に登っていくので腕力が必要ではありません。
ただし、下を見ると見たことのない断崖絶壁の風景が広がっているので、必要以上に胸がドキドキします。
登り切った後は、達成感からでしょうか目に写るもの全てが輝いて見えます。
スッキリした心で本殿でしっかりとお参りをしてから、鎖をつたって慎重に降りていきましたが、降りるのも怖かったです。交通安全の神を参拝した帰りに崖から落下なんてシャレになんねーぞ!みたいな気持ちで無事に着地。
ほぼ垂直で7mも高さがあるので、恐怖に打ち勝つ必要があります。
ここで無理っ!となってしまう人がたくさんいるそうです。
でも、ここまで到達するだけでもかなり凄い。
高所恐怖症、体力に自信がないなど、不安な方は無理しないように。
本殿からは、手前の山と海の先に奥尻島が見える絶景が広がっていました。
最後に
下り道は、ロープを伝って降りていきますが、行きよりもずっとスピーディーに下れます。
多少、歩きづらいところもありますが余裕です。
ただし転倒したり、足を挫いたりしないように注意しましょう。
無事に入口まで戻ってきた時には、まるでヒーローにでもなったかのような爽快感が全身を支配。
そして、帰ってから北尋訪の崖で撮った写真に私の守護霊らしきものが写ってました👻
霊場と呼ばれるだけあって、やはり何かがあるんですね。
帰り道に見た雲も見たことない綿あめみたいな形状してました。
ここ太田山神社ではテレビゲームやスマホ、ディズニーランドやUSJなどでは味わえないリアルなスリルが経験できます。
日本一危険な神社と言われてますが、
日本一面白い神社
じゃないか!と思った次第であります。
危険な登山を終えた後は「温泉ホテルきたひやま」へ行き、せたな町の米をつかって醸した「よしこ」という日本酒を買って帰りました。とても楽しい2023年のGWでした(終)